パリティ・イン・ローグライク “Ending”
最善手を選ぶ相手に勝つために、マヌケはマヌケゆえに理屈よりも経験を選ぶ。

トレーラーが見つからなかったため画像に差し替え。
@で描かれた自機を操作してゴールを目指すターン制ゲームである。
自機は1ターンにつき上下左右を選んで1マス移動しなければならないが、盤面には自機を狙って近づいてくる敵がいて、彼らは自機の移動後にそれぞれのアルゴリズムに基づいて1マス移動する。敵に攻撃されたり、押し流されて壁に潰されてしまったり、全ての経路を塞がれて身動きが取れなくなるとミスとなりやり直しである。
このゲームには盤面が固定された部屋を個別にクリアしていくダンジョン問題集と、9階の自動生成フィールドを駆け抜けるローグライクダンジョンの二つのモードがあるが、画像は後者のものである。
その場で待機することはできないので、敵をかわす経路や手順を考えなければならず、その内容はいわば偶奇性を合わせるパラメータ調整ではあるのだが、パズルと呼べるかというと怪しいところである。
敵は自機を範囲内に捉えるとこちらに近づいてくるが、その経路は他の敵の位置や地形、自機の動き等の兼ね合いなのか、上下左右の優先順位はわからず動きを読みきるのが難しい。移動方向の選定は乱数ではなく明確な条件に基づいていると思われるが、いずれにしろそれを推察した上で先まで読んだ意思決定を行うよりも、試行回数に物を言わせて経路を総当たりするほうがはるかに早く簡単で面白くない。
ローグライクダンジョンがパズルではないことは言うまでもないが、問題集のアプローチである試行回数を重ねて動き方を最適化することもまたローグライクの趣向であり、いずれにしろパズルではないことに変わりはないだろう。
1手のミスが命取りになるローグライクは本来慎重にプレイすべきものだが、パズルになってしまえばただの試行1回として簡単に諦めてしまえる。そういった点では取り合わせはあまりよくないのかもしれない。