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パズルゲーム感想アーカイブ

交わるリボンはカクテルカラー “Open Bar”

酒は嗜好品とは言われるものの、不味くて粗悪なものは枚挙に暇がない。
それでも人を酔わせる力を持っていて、縋る人すらいるのもまた事実。

Open Bar Screenshot

公式のトレーラーが削除されていたため、プレスキットの画像をもって代わりとした。
手持ちの3ピースを使いきって、盤面上に存在する全ての色付きラインを揃えて消せばクリアとなる自動生成パズルである。

操作はシンプルで、現在手持ちのピースを空きマスへ直接配置するか、既存のピースを空きマスにずらしてピースが元いたマスに配置するかのどちらかだけである。手持ちピースは縦横に向きを変えられるものの、手持ちピースの順番をずらしたり、既存ピース同士の入れ替えをすることはできない。

3×3という盤面の制限が先か、3手というピースの数の制限が先かはわからないが、手立てが限られているためパズルとしての底は早々に見えてくる。
意欲向上のためか、アンドゥ回数制限や制限時間などといった進行度に合わせて達成がきつくなっていくいくつかのミッションがあるものの、ミッションは自動生成ではないようで400問程度でネタ切れとなる。
また、カクテルをイメージしたカラーパレットの解放という収集要素もあるが、こちらは600問ほどでネタ切れとなる。

手応えのないよくあるジャンクな自動生成パズルではあるものの、手持無沙汰な時についついやってしまいたくなるようなパズルとしてはちょうどいい作品だと言える。
カクテルとたとえられるほどおしゃれなものではないが、中毒性という意味では両者に共通点がないわけではない。
運要素もなく、盤面のサイズも3×3で基本的に簡単といえども正解に至る筋道が細く詰まってしまうような問題ができることもあるので、意味のない暇潰しのお供にちょうどいい。

それにしても、パズルの内容自体には関係のないことではあるが、この作品のモチーフでもあるカクテルカラーがどうもいまいちしっくり来ない。
この作品に採用された20種類のカクテルのうち飲んだことがあるのはマティーニ・ジントニック・マンハッタン・スクリュードライバー・マルガリータの5種類だけだが、どれも記憶のイメージと重なるものではなかった。薄緑色のマティーニやマルガリータって何だよ。マティーニはオリーブって言い訳ができるけど、マルガリータに関してはさっぱり理解できない。
マイナーなカクテルまで採用されているあたり何も知らずに設定したわけではなさそうなんだけど、有名なカクテルになぜあの色を採用したんだろうか?