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パズルゲーム感想アーカイブ

トリッキーな隣接関係 “VMOD”

何事もほどほどが一番いい。

ライトを点灯すると隣り合うライトも連動してオンオフが切り替わる、いわゆるライツアウトと呼ばれるパズル。
この手のパズルはライトがグリッドに従い綺麗に並んで配置されるパターンが多いが、このパズルは必ずしもそうではない。

このパズルのわかりやすい特徴はギミックのバリエーションの多さだろう。
ただでさえぱっと見隣り合うライトがわかりにくいのに、各種のギミックが加わることでどこが点灯するかが読めなくなってしまう。
さらにギミックの追加ペースにそぐわないペースでどんどん盤面のサイズが拡大していくので、慣れないうちから大きな盤面で複数のギミック同士の作用を考えなければならない。

またこの作品は導入したギミックの関係で偶奇性がアクセントになっている。
一箇所だけオフのライトが残される状況はライツアウトではよくあることだが、取り残されるたった一つのライトの性質次第で解答のアプローチが全く変わってくるのがこの作品のユニークな点だろう。

しかしながら、この作品は進行度と難易度が比例していないため、結果として序盤に大変な思いをさせられる割には進めるほど簡単になっていき、最後は呆気なく終わるという構成となってしまっている。
おまけに問題数は全部で50と少ないので達成感も何もない。

ここまでの失速ぶりはまるで途中で飽きたかのようでもある。
せめて問題を難易度順に並べ替えるだけでも印象は変わるのだが、それすらもやらなかったという事実には邪推をせずにはいられなくなってしまう。