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パズルゲーム感想アーカイブ

これでいいのか? “深夜!天才バカボンのQ”

よくない。全くよくない。

深夜!天才バカボンのQ Screenshot

物理演算パズル “Q” とアニメ『深夜!天才バカボン』がコラボしたQの派生作品。
トレーラーが見つからなかったので画像に差し替えたものの、もうこの画像の時点でツッコミ所満載である。

ゲームの根幹であるQそのものについての評価は当該記事を参照してもらうとして、ここではこの作品独自の内容について語るが、はじめに断っておくとこの作品に褒められる部分は一切ない。

基本無料であることは共通しているが、このゲームは広告を差し込む箇所が最悪である。スタミナ制に近いこのシステムは制限解除の有料オプションすらないというのも面倒なのだが、そもそもパズルにおいて試行錯誤の手段そのものに縛りを入れている時点でこのゲームはパズルゲームとしてのプライドを一切捨ててしまっている。
時間で制限するならまだしも、回数で制限するというのは紙面上でペンを遊ばせながら思案する行為の紙面とペンを取り上げることであり、それは思考そのものを停滞させるだけでしかない。物理演算パズルは解答のアプローチにおいて試行の結果を確認しながら修正していくプロセスがある関係で、必要な紙とインクの量は他のパズルに比べてもはるかに多い。
泥臭い模範解答しか作れないQの制作者ならば、この制限がゲームにとって必要な我慢の領域に留まらず害悪にしかならないことは容易に想像できただろうに、なぜこんなクソみたいなシステムにゴーサインを出したのかさっぱり理解できない。

肝心のパズルの内容も、既存のギミックにバカボンのキャラクターのイラストを貼り付けただけのQのコピペだらけで、新しい良問はまるでなかった。
イラストを面白い形でパズルに落とし込んだ問題もあるにはあるが、そこに見た目の面白さは存在してもパズルとしての面白さは全くない。

全部で80問と大して多いわけでもないのに、なぜ本家のCOLLABO問題集ではなく改悪に改悪を重ねた別のゲームとして独立したのか、その理由を勘繰りたくなる。今後手抜きとコピペと広告料で荒稼ぎするための実験であるというのが答えでないことを祈るばかりだ。

ちなみにマヌケは赤塚不二夫と藤子不二雄の違いがわからないくらいには漫画に関しては門外漢なので、天才バカボンの側からこの作品を語ることは全くできないのであしからず。
これでいいのか?これでいいのだ!

関連項目

Qシリーズ作品