ほどける絡まりブロック “NABOKI”
前見て、裏見て、右見て左見て……発射!
様々な形のブロックが寄り集まった立体を分解していくパズル。
それぞれのブロックには射出方向を示すマークが記されていて、これを押すとブロックが立体から離れその方向に飛んで行く。当然だがその先に別のブロックがあるなどでひっかかればブロックの射出はできない。
ブロックの中には射出方向が描かれていない代わりに配線が描かれていることがあるが、この場合は全ての線を繋げて閉じれば配線ブロックがまとめて消滅する。
消したり飛ばしたりで全てのブロックをバラすことができればクリアとなる。
マークや配線は最初から全て露出しているわけではなく、視点を変えたり位置をずらすレバーを引いたりして見えない面を補完する必要があるのだが、やることは飛ばせるブロックを見つけては順に飛ばしていくだけの作業である。空間認識能力が問われる以上パズルではあるが、実質的にはかくれんぼに近い。
ひねりもないルールでひねりのない構造のパズルが60問弱、所要時間は1時間弱と、空間認識能力が平凡なマヌケですらこの程度なので、残る印象の薄さ、存在感のなさは言うまでもない。
ただし、わかりやすいルールとサクサク解ける気持ちよさは確かである。
特にブロックをバシバシ飛ばしていく爽快感は心地よく、それがない配線パズルが蛇足に思えたほどだ。
たやすくほどけるねじれのないパズルだが、手軽に気持ちよくなるにはほどよい作品なのかもしれない。