表と裏、二つのレイヤー “Bicolor”
無理に “Ingenious levels” を標榜する必要はない。普通で何の面白みもなくたって、それが心地いい時もある。
色を上書きするパネルを動かして、盤面が一色となるように一筆書きしていくという見た通りのパズル。
シンプルイズベストの顕現とでも言うべきわかりやすいデザインが1Button製ゲームの特徴である。
引ける線が短く動ける範囲が広いので、物理的にも思考的にも衝突が起こりにくく、ゆえに概ね簡単なパズルだった。
同じ色のパネルを隣り合わせることで少なからず詰まらせようとはしていたのだろうが、正解に至る過程で何らかの規則性が現れることが少なくなかったせいで、手が止まった場合は逆算するよりとりあえずそれっぽい形に仕上げてみるという場当たり的なやり方のほうが早かったのは微妙なところ。
そんな手応えのないパズルではあったが、1Button Complete Puzzle Bundleでまとめ買いしていたため、このパズルはいい箸休めとして機能した。同バンドルの6作品の中で抜きん出て簡単で、他の作品で詰まった時についついつまみすぎてしまうくらいにはその簡単さが心地よかった。
気晴らしにちょうどいいパズルと言える。