交差する数と線 “SEQ”
直感でも理屈でも、好きなアプローチで軽快に。
同じ1Button製一筆書きパズルでもBicolorやTrilogicとは毛色の違う、これまたシンプルなパズル。
線の長さが決まっているのは共通しているが、残りが同じ数であれば重なることができるというのが大きな違いである。経路を作り辿り合うパズルだった前2作とは違い、今作はいかに隙間を埋め合うかというパズルとなっている。
同じ数で重なるという性質上、パネルが隣接した時の残りの数の差が偶数だとそれらは絶対に互いに重なることはできない。つまりこのパズルには偶奇性が存在している。
Bicolorなどと同様にそれっぽい形の解答に誘導する問題もあるが、解き進めるうちに鳴りを潜めていく。後半になるほど偶奇それぞれが重なり合いながらもかつ互いを避けさせる真面目な問題が増えてくる。
一筆書きパズル特有の逆算のしやすさと、あと一歩が足りないもどかしさや通り道を封鎖される歯痒さがいい感じに噛み合うことで、手軽でありながらもほどよく歯応えがある、まさしくおつまみと呼ぶにふさわしいパズルだった。
逆算しながら堅実に解くもよし、深く考えずとりあえず線を引いてから考えるもよし。思考の隙間をうまく埋めてくれる、暇潰しにぴったりのパズルだった。
ちなみに1Button Complete Puzzle Bundleの6作品の中では中間の難易度。
個人的にはTrilogicより難しいと感じたが、人によって意見は変わってくると思う。どちらも達成感を目的に買うべき作品ではないので中間同士で難易度を比べることにあまり意味はないのだが。